独特の風味が特徴のごぼうには嬉しい効果があります。
美味しいけれど、調理が面倒で家では買うことは少ない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
食物繊維豊富なイメージが強いごぼうですが、ごぼうの嬉しい効果はそれだけではありません。
そこで今回は、
・ごぼうの基礎知識
・種類
・ごぼうの効果
について紹介していきます。
目次(押すとジャンプします)
ごぼうの基礎知識
ごぼうは、キク科ゴボウ属に属する植物の根。同じキク科であるアザミにそっくりの花を咲かせます。
ごぼうの原産地はユーラシア大陸北部で、中国から薬用として伝わってきました。現在も食用とされているのは主に日本のみで、そのほかで食べられている国は韓国と台湾の一部のみという珍しい野菜です。
ごぼうは約70%が国内で生産されており、最も生産量の多い県は青森県、次いで茨城県となっています。残り30%は、主に中国から輸入されています。
ごぼうの種類
関東以北では、土を深く耕して育てる長いごぼうが一般的。長さ1m前後の滝野川ごぼうが広く販売されています。
関西では耕土が浅いため、短いごぼうが育てられることが多いです。京野菜である堀川ごぼうは、中に空洞ができるのが特徴。
千葉県八日市場市では直径10㎝にもなる大浦ごぼうが特産品としてわずかに栽培されており、成田山新勝寺の精進料理に欠かせないものとなっています。
漬物などにされる山ごぼうは、正確にはキク科アザミ属の植物、モリアザミの根です。
ごぼうに似ていることから山ごぼう、菊ごぼうなどと呼ばれています。ヤマゴボウ属ヤマゴボウ科の植物もありますが、こちらは有毒なので気を付けましょう。
ごぼうの効果について
ごぼうに含まれる成分として最も有名なのは食物繊維ではないでしょうか。
含まれる食物繊維の総量は、100gあたり約6g。これは、数ある野菜の中でも非常に高い数値です。
また、ごぼうには水溶性と不溶性の食物繊維がバランスよく含まれている点も、ほかの野菜にはないポイントです。
不溶性の食物繊維は、植物のセルロース(細胞壁)などに由来するもので、腸内を掃除し便通を良くする、おなかの中で膨らみ満腹感を得られる等の効果があります。
水溶性の食物繊維には、脂肪分の吸収を抑え、コレステロール・中性脂肪値を下げる、急激に血糖値が上がるのを防ぐなどの働きがあり、ダイエットだけでなく生活習慣病を防ぐのにも役立ちます。
食物繊維は、水溶性と不溶性を偏りなく摂ることが重要とされているため、ごぼうは非常に効率のよい野菜です。
ごぼうにはタンニンやクロロゲン酸といったポリフェノールも含まれています。これらは強い抗酸化作用を持ち、細胞の老化を早める活性酸素を除去する働きがあるため、アンチエイジング効果が期待できます。
ごぼうの調理のコツ
まず悩むのは、皮の剥き方ではないでしょうか。ごぼうは、皮と身の間に旨みや栄養成分が集中していますので、厚く剥きとってしまうのはもったいないですよ。
料理本などでは、タワシを使ってこすり洗いする方法が紹介されています。
料理用のタワシがない方や、皮が入り込んだタワシを洗うのが面倒という方は、アルミホイルを丸めてこする方法が便利。ちょうどよく皮を落とすことができ、使い終わったら捨てられます。
ごぼうはポリフェノールが含まれており、空気に触れるとどんどん変色してしまいます。切ったらすぐに水に浸けましょう。サラダなど、白く仕上げたい料理の時は、酢水に浸ければさらに効果的です。
ごぼうを買ってきたら、切断面が赤っぽかったという経験はありませんか?これもポリフェノールによる変色です。傷んでいるわけではなく、食べても体に影響はありませんので安心してくださいね。
食物繊維たっぷりのごぼうは、アンチエイジング効果の高いポリフェノールも多く含み、女性にぴったりの野菜です。芳醇な香りを楽しむためにもぜひ丸のままで買ってきて、自宅で調理してみてはいかがでしょうか。