マクロビオティックでは食べ物にも陰陽があると考えられています。
「マクロビオティック」 とは、穀物や野菜などを中心とする日本の伝統食を基本とした食事を摂り、健康的な心と体を手に入れる食事法のこと。
理解するための3つのキーワードをもう一度復習しておくと…
①身土不二(しんどふじ)
⇨「その土地の旬の食材を食べるのが体に一番良い」という考え方
②一物全体(いちぶつぜんたい)
⇨「一つのものを丸ごと全部食べるのが良い」という考え方
③陰陽調和(おんみょうちょうわ)
⇨「全ての食材は陰または陽に分けられ、その2つのバランスが整った中庸 の状態の食事を摂るのが良い」という考え方
今回はその中でも③に関わる「食べ物の陰陽」についてもう少し詳しくご紹介していきたいと思います。
ということで今回は
・陰陽バランスの大切さ
・陰性の食べ物と陽性の食べ物
・体質の見分け方
この3つについてご説明します。
では、まず初めに陰陽バランスの大切さについて見ていきましょう!
目次(押すとジャンプします)
陰陽のバランスの大切さ
「全ての物は陰と陽からできている。」これはマクロビオティックの原理である「陰陽説」の考え方です。
光と影、天と地、昼と夜、夏と冬、植物と動物、男と女…
このように陰と陽から生まれるあらゆるものは、二極性をもち、どちらかに偏り過ぎない=バランスが崩れないように調和しながら成り立っています。
両者のバランスが崩れてしまっては、存在できません。『人間の体もこのバランスを保つことで健康的な心と体を維持でき、バランスが崩れると病気や不調を引き起こす』
これがマクロビオティックの「陰陽調和」の基本的な考え方です。陰陽バランスの大切さがちょっとでもお分かりいただけたでしょうか?
もちろん食べ物も全て「陰陽」に分けて考えます。食べ物でも陰陽のバランスが取れている状態が「中庸」です。マクロビオティック料理では、この 中庸 を目指して食材を選びます。
では、「陰性の食べ物」と「陽性の食べ物」にはどんなものがあるのでしょうか?引き続き、ご紹介します!
「陰性の食べ物」と「陽性の食べ物」
陰性の食べ物と陽性の食べ物にはそれぞれ以下のような特徴があります。
◎陰性の食べ物
・夏や暑い地方で取れる
・太陽に向かって育つ
(地面から上に育つ)
・体を冷やす
(毛穴を緩めて体内の熱を逃がす)
・細胞や血管を緩める
・水分が多い
◎陽性の食べ物
・冬や寒い地方で取れる
・地下に向かって育つ
(地面より下に伸びる)
・体を温める
(毛穴を締めて体内の熱を逃しにくくする)
・細胞や血管を締める
・水分が少ない
ちょっとイメージがつきにくいでしょうか?以下の食材がそれぞれの代表例になります。
陰性の食材
トマト・キュウリ・ナスなどの夏野菜
ほうれん草・レタスなどの葉野菜、キノコ類
陽性の食材
大根・人参・レンコン・ごぼうなどの根菜類
肉類や魚類、卵
詳しくは下の食べ物の陰陽表を見てみましょう!
上の表を見て分かるように、最初から「中庸」の食材もたくさんあります。
極端に「陰性」な食べ物や、極端に「陽性」な食べ物ばかり食べるのではなく、「中庸」の食材を中心に「やや陰性」「やや陽性」の食材と組み合わせて食べましょう!
日頃からバランスの取れた食事をしていれば、自然と体と心が強くなります。たまに大きく陰や陽に偏った食事をしても、すぐに元の状態を取り戻せるんです。この食生活を続けて、より健康的な体を手に入れましょう♪
また、マクロビオティックでは避けた方が良い食べ物があります。上の表を見て、ぎくりとした方はいらっしゃいませんか?
今の日本には、このような食べ物が溢れています。一歩外を出れば、簡単に手に入ってしまいますよね…とっても美味しいものですが、体には良くないものもたくさん含まれていますので、できるだけ避けるようにしましょう!
ですが、マクロビオティックで絶対に食べてはいけない!という決まりはないので、これから少しずつ減らしていくことが大切です♪
では、食物の陰性と陽性が分かったところで…次は、自分の体が「陰性」か「陽性」かを見極めてみましょう。
陰性陽性の見分け方
下の表でチェックしてみて下さい!
どちらの数が多かったでしょうか?
「陰性」の数が多い人は陰性体質、「陽性」の数が多い人は陽性体質です。同じ数くらいの方は中庸でバランスが取れていますので、今後もどちらかに偏らないように気を付けていきましょう。
陰性体質の方は、体が陰性に傾きがちで「貧血」「冷え性」の方が多いです。甘いものやインスタント・加工食品ばかり食べていませんか?そのような食品は控え、「陽性」よりの食事を摂るとバランスが取れます。
逆に陽性体質の方は、体が陽性に傾きがちで「暑がり・汗っかき」の方が多いです。塩辛いものやお肉ばかり食べていませんか?塩分や肉類を控え、「陰性」よりの食事を摂りましょう。
ただ、自分の体質を「陰性」「陽性」と決めつけてバランスを取ろうと、どちらかに偏った食事ばかりするのは良くありません。体調などによっても日々変化します。
大切なのは、自分の体質と体調の変化をしっかりと見つめ「今日の自分には何が必要なのか?」を見極めることです。まずは、自分の体質や摂りすぎているものを把握し、少しずつ改善していきましょう!
陰陽の食べ物まとめ
いかがでしたか?
私たち人間が、健康に生きていくためには「陰」と「陽」のバランスが大切でしたね!「中庸」の食材を中心に、「陰」と「陽」の食材を上手く取り入れ、バランスの取れた食事を心がけましょう。
そのためには自分の体質・体調の変化を見つめ、今の自分に必要なものを見極めることが必要です。陰陽バランスの取れた食事で、健康的な心と体を手にいれましょう!