突然ですが、さつまいもは便秘解消におすすめです。
焼き芋の香りをかぐと、買いたくてたまらなくなりますよね。
甘くてホクホク、女性に大人気の食材「さつまいも」には美容や健康に役立つ成分がたくさん含まれています。
そこで、今回はさつまいもについてご紹介します。
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さつまいもの基礎知識
さつまいもの原産国は中米ですが、現在ではほとんどがアジアで生産されています。
1600年初頭に中国を経由して琉球や種子島に伝来し、その後薩摩藩でも栽培が始まりましたが、限られた地域でしか栽培されていませんでした。
江戸中期に起こった大きな飢饉(享保の大飢饉)の際、さつまいもを育てていた地域で餓死者が出なかったことから救荒作物として注目され、関東まで広まったと言われています。
薩摩藩から伝わったためにその名がついたさつまいも。現代でも、生産量第1位は鹿児島県です。ついで、茨城、千葉と関東の県が続きます。
寒い地域では栽培が難しい野菜です。さつまいもの収穫は8月から始まりますが、貯蔵することによって甘味が増すため、さつまいもの旬は10月から1月頃となっています。
さつまいもの品種
九州や西日本を中心に、日本各地で栽培されています。その品種は多種多様。
一般的な「赤紫色の皮に乳白色の中身」のものだけでなく、最近すっかり定着した紫芋、中身がオレンジ色でニンジン芋と呼ばれるもの、皮が白いものなどバリエーションに富んでいます。
見た目だけでなく、食感や甘さにも品種ごとの特徴があります。関東では「ベニアズマ」が人気。きれいな黄色い身色とホクホク、ねっとりした食感が魅力です。
関西で流通量の多い「高系14号」や「鳴門金時」は皮の色が明るい赤色。クリーム色の身色は加熱すると黄色に変わります。ホクホクの食感と甘さで人気があります。
最近知名度が高くなったさつまいもに、安納芋があります。主に鹿児島県の種子島で栽培されています。
何といっても特徴は、クリームのようにねっとりとした食感と、糖度40度にもなるという圧倒的な甘さ!贅沢なデザートのような芋です。
さつまいもは、そのまま食べるだけではありません。芋焼酎の原料として育てられている品種もあります。
大部分を占めるのは「黄金千貫」という品種。皮の色は白っぽい黄金色で、身の色も白。でんぷんの含有量が多く、酒づくりに適した身質です。
さつまいもは便秘解消だけじゃない!栄養や有用成分
加熱しても壊れないビタミン
さつまいもには肌を丈夫にしたり、免疫力を高めたりする働きのあるビタミンCが豊富に含まれています。通常は加熱すると壊れてしまいますが、イモ類に含まれるビタミンはでんぷんに守られて加熱に強いのがポイントです。
カラフルなさつまいもに含まれる抗酸化物質
紫芋の色素であるアントシアニンは、ポリフェノールの一種として知られています。オレンジ色の身色は、緑黄色野菜にも含まれるカロテンによるものです。
これらは還元作用を持ち、体にさまざまな悪さをする活性酸素を抑制する働きがあります。
さつまいもは便秘に効果あり
さつまいもを食べるとお通じがよくなったという経験をお持ちの方も多いと思います。含まれる食物繊維の比率は、他の野菜と比べて特に多いというわけではないのです。
葉野菜などと比べると、たくさん食べることが多いので、量としては食物繊維を多く摂取できるというわけです。また、さつまいもを切ると断面に乳液のようなものが染み出てきますよね。
この液体はヤラピンという成分で、腸のぜん動運動を活発にしたり、便を柔らかくしたりする働きがあります。ヤラピンは、食物ではさつまいもにしか含まれていないんですよ。
食物繊維とヤラピンの相乗効果で、さつまいもは確かに便秘に効果がある食べ物だと言えます。
ダイエットにオススメ
「さつまいもは太る」というイメージはありませんか?実はさつまいものカロリーは白米より少ないんです。
また、さつまいもはダイエットに最適な低GI食品。他の食品に比べて血糖値の上昇がゆっくりなので、脂肪を溜めこみにくいと言われています。
さつまいもの甘さもポイント。お菓子などの甘味を制限しなければいけないダイエット中のストレス発散にも役立ちます。
食物繊維だけでなく、さまざまな有用成分を持つさつまいも。ダイエット食材としても優秀で甘くておいしい、女性に嬉しい食材です。